視聴者指摘による罰打問題、マスターズ出場選手からも怒りの声

04月05日 09:08


女子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、ANAインスピレーション最終日。プレーオフで敗退し、落胆するレクシー・トンプソン(2017年4月2日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Jeff Gross


【4月4日 AFP】男子ゴルフの第81回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2017)に出場するスター選手は3日、女子ゴルフの米国ツアーメジャー第1戦、ANAインスピレーション(ANA Inspiration 2017)でのレクシー・トンプソン(Alexis "Lexi" Thompson、米国)のように、テレビ視聴者からの指摘によるペナルティーでタイトルを逃す事態はなくすべきだと主張した。

 ANAインスピレーションに出場したトンプソンは、1日に行われた第3ラウンドを見たテレビ視聴者から反則行為を指摘され、最終ラウンドの残り6ホールで4罰打を受けた。これで3ストロークのリードを失って動揺したかに見えたトンプソンは、そこから挽回して勝負をプレーオフに持ち込んだものの、最後は柳簫然(So Yeon Ryu、ユ・ソヨン、韓国)の前に屈した。

 世界ランク8位のリッキー・ファウラー(Rickie Fowler、米国)が、「こんなことは終わらせるべきなのは間違いない。この意見に反対する選手がいるとは思えない」と強調すると、同7位のジャスティン・トーマス(Justin Thomas、米国)も、「彼女は本当に怒っていたし、心が折れていた。どうやってプレーを続けられたのか分からない。不愉快だ」と不満をあらわにしていた。

 今季のメジャー第1戦、マスターズの開幕を6日に控え、オーガスタ・ナショナルゴルフクラブ (Augusta National Golf Club)で同様の不運に直面する可能性がある男子のトップ選手たちからは、同情と怒りの声が相次いだ。

 第98回全米プロゴルフ選手権(2016 PGA Championship)覇者のジミー・ウォーカー(Jimmy Walker、米国)は、「誰かが電話してきて『あれは反則だ』と指摘するスポーツなんて他に存在しない。あり得ないことだ。どうしてわれわれだけが例外で、そんな目に遭うのか分からない。テニスではインとアウトの判定について電話を受けることはない。この状況を変えるべきだと思う」と話した。

 リプレーによる視聴者からの指摘を判定では無視するべきだと、すべての大会に出場する選手たちが期待していると話すファウラーは、「こうした意見は、すでに以前から出ていたはずだ。電子メールや電話など、外部からの指摘があってはならない。これは懸案事項となっていて、ずっと前から議論されている。まだ問題になっていて、状況が変わっていないのは驚きだ」と不満を訴えた。