男子フィギュア、テン選手を襲った困難の数々

02月12日 12:47


カナダ・オンタリオ(Ontario)州ロンドン(London)で開催された世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2013)で銀メダルを獲得したカザフスタンのデニス・テン(Denis Ten)選手(2013年3月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/Brendan SMIALOWSKI


【2月12日 AFP】カザフスタンの男子フィギュアスケート選手、デニス・テン(Denis Ten)さん(20)は、注目選手として五輪シーズンを迎えたが、今シーズンは皮膚の感染症、背中の痛み、足首の負傷、口腔外科手術などの数々の困難に苦しんだ

 カザフスタンの少数派である韓国系のテンさんは、同国アルマトイ(Almaty)の出身。昨年の世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2013)ではカナダのパトリック・チャン(Patrick Chan)さんに次ぐ銀メダルを獲得し、カザフスタンに同大会初のメダルをもたらした。

 だが今シーズンはテンさんにとって悪夢だった。

「私の身に起きたことはテレビ番組になるべきだね」と韓国独立の戦士として名高い閔肯鎬(ミン・グンホ、Min Keung Ho)の子孫にあたるテンさんは語る。「実際のところはなんか笑えるよ。自分で聞いても本当の話に聞こえない。次から次へと問題が起きたんだから」

 重度の感染症により、シーズンの大半を欠場したテンさんは「昨年の夏、私の足首が痛み始め、スケート靴に足を入れるのさえ苦痛になった。足首に赤い腫れが出始め、皮膚の中で感染症が起きていてそれが痛みの原因だと分かった。でもグランプリ(GP)シリーズの第1戦は目前で、私はスケートを続けた」と話した。

 だが結局、テンさんは米デトロイト(Detroit)で昨年10月に行われたGPシリーズ開幕戦スケート・アメリカ(Skate America 2013)を欠場した。「足の痛みをかばったために背中を痛めてしまい、大会を欠場せざるをえなかったんだ」