独・米、G8で中国の対アフリカ融資に苦言 - ドイツ

05月20日 11:11


写真は19日、ベルリン(%%Berlin%%)郊外のWerderで写真撮影を行う(左から)シュタインブリュック独財務相、ゴードン・ブラウン(%%Gordon Brown%%)英財務相、キミット米財務副長官、およびトマソ・パドアスキオッパ(%%Tommaso Padoa-Schioppa%%)伊経済・財務相。(c)AFP/JOHN MACDOUGALL


【ポツダム/ドイツ 20日 AFP】ドイツ東部の町ポツダム(Potsdam)で開催された主要8か国(G8)財務相会合は19日に閉幕した。アフリカ諸国への無責任な融資が新たな債務問題を引き起こすとの警戒感が示されたほか、ドイツは中国を名指しして、同国のアフリカ政策が潜在的なリスク要因となっていると指摘した。  G8加盟各国の財務相は今回行われた2日間の会合で、アフリカへの援助を約束する一方で、アフリカ諸国がみずから健全な金融政策を行う責任を負うことを強調した。  ドイツのペール・シュタインブリュック(Peer Steinbrueck)財務相は、資源獲得を目的にアフリカ諸国への融資拡大路線を取る中国について、貧困国の累積債務回避を模索するG8の方針に逆行するものとの見方を示した。  シュタインブリュック財務相はまた、中国を含む新興国などの代表が会する20か国グループ(G20)会合でもこの問題を取り上げ、「(アフリカ諸国の)債務累積によるリスク増大の回避を再確認する」としている。  潜在的弊害をはらむ融資の例としてドイツは中国を名指しで声明に盛り込むことを望んだが、最終的に公表された共同声明ではこの問題について中国への言及が見送られた。  G8開幕前にドイツが用意した資料は、融資内容や返済条件を十分調査せずに、アフリカ諸国に求められるままに融資をしているとして中国を非難する内容が示されていた。  今回出席を見送ったヘンリー・ポールソン(Henry Paulson)米財務長官の代理でG8に出席したロバート・キミット(Robert Kimmitt)米財務副長官は、「国家が主導する対アフリカ融資活動が、最近の債務削減活動で苦労して得たものを脅かしている。債務による困窮の再燃を防ぐには、借りて・貸し手の双方が債務の持続可能性を検証する取り組みに同意することが不可欠」と述べた。  写真は19日、ベルリン(Berlin)郊外のWerderで写真撮影を行う(左から)シュタインブリュック独財務相、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英財務相、キミット米財務副長官、およびトマソ・パドアスキオッパ(Tommaso Padoa-Schioppa)伊経済・財務相。(c)AFP/JOHN MACDOUGALL