オオカミの亜種メキシコオオカミ。メキシコ・メキシコ市の動物園で(2017年7月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/PEDRO PARDO

現代のイヌ、4万年前の単一起源か DNA研究

2017/07/19 12:34(パリ/フランス) 【7月19日 AFP】小型犬のチワワから大型犬のセントバーナードまで、今日の飼い犬はその起源を単一のオオカミの群れにまでさかのぼることができるとの研究結果が18日、発表された。人とこのオオカミの群れとの遭遇は、最大4万年前にさかのぼるとしている。

 今回の結果をめぐっては、「人間の最良の友」であるイヌがその祖先のオオカミからいつ、どこで最初に枝分かれしたかをめぐる科学的論争を再燃させるとみられている。

 オオカミからイヌの分岐が起きた時期と場所については、学派ごとにそれぞれ異なっており、約1万5000年前に欧州でと主張するものや、約1万2500年前に中央アジアまたは中国でと主張するものまで様々だ。

 他方で、2016年に米科学誌サイエンス(Science)に掲載された論文では、家畜化が欧州とアジアの2つの独立したオオカミ個体群からそれぞれ発生したとする説が提唱された。

 米ストーニーブルック大学(Stony Brook University)などの研究チームが実施した今回の最新研究によると、古代のイヌは約4万年前にオオカミから最初に分岐したことが、DNA分析で明らかになったという。この分岐が人の存在をきっかけに起きた可能性が高いことも分かったが、世界のどこで起きたかは特定できなかった。

 研究チームはまた、イヌの家畜化が「受動的な」プロセスをたどった可能性が高いとしており、人が野生のオオカミを積極的に手なずけたのではなく、オオカミが餌を探し求めて狩猟採集民の野営地に近づいたのが始まりと思われるとした。「この試みにおいては、より従順で攻撃性の低いオオカミほど多くの成功をおさめ」、そして人との距離が縮まった可能性が高いと説明している。

 研究チームによると、原初のイヌは、2万年前までに地理的に二分したという。片方が東アジアの犬種に、もう片方が欧州、アジア中南部、アフリカなどの犬種にそれぞれ枝分かれしていったとされる。


■化石を手がかりに

 研究に参加したストーニーブルック大のクリシュナ・ビーラマ(Krishna Veeramah)氏は、AFPの取材に「7000年前までに、イヌは北米を含む世界の大半の地域に分布するようになった」と語る。そして、この時代の欧州のイヌの系統から、今日見られる現生犬種の大半が派生したと、研究チームは結論づけている。

 今回の研究は、ドイツで発掘された7000年前と4700年前の化石化したDNAに基づいており、研究チームはこのDNAを現生犬種と比較分析した。

 これらのDNAは石器時代の最後の時代である新石器時代のもので、古代人が最初に農耕と共同体の固定化に着手したのもこの時代だ。

 先ごろには、ネコの家畜化もこの時代に始まったとする別のDNA研究が発表されている。(c)AFP/Laurence COUSTAL

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