【9月4日 AFP】ブラジルの連邦控訴裁判所は3日、下級審が出していたグリホサートを含む除草剤の農薬登録認可の一時停止命令を取り消した。中南米の農業大国ブラジルでグリホサートを含む除草剤は広く使用されている。

 首都ブラジリアの連邦裁判所は8月3日、グリホサートを含有する全製品の「毒性再評価」をブラジル衛生当局が終了するまでとの条件で農薬登録認可の一時停止を命じていた。命令は殺菌剤チウラムや殺虫剤アバメクチンを含有する製品も対象となっており、今月3日から実施される予定だった。

 連邦控訴裁判所は下級審の命令について「ブラジル経済や農業生産一般への多大な影響に関する過去の分析」を考慮せず唐突に導入されたもので「正当化できるものではない」と切り捨てた。

 グリホサートは農薬大手モンサント(Monsanto)の除草剤「ラウンドアップ(Roundup)」にも含まれていることから、モンサントの親会社であるドイツ製薬大手バイエル(Bayer)は下級審命令の取り消しを求めていた。(c)AFP