■「最大の脅威」

 スーパーバグが急速に広まっている理由としては、患者が最も重症で作用の強い薬が日常的に処方される集中治療室(ICU)で、抗生物質が特に大量に投与されているせいだと考えられると、研究チームは述べている。

 今回の論文は、感染がどのように広がるかや、病院側がどの細菌を標的に選ぶかなどに関する理解を向上させる必要があることを示していると、ホーデン氏は指摘した。

「抗生物質をますます多く投与することが、細菌の薬剤耐性の増大を助長していることを、今回の論文は浮き彫りにしている」と、ホーデン氏は述べた。

「病院内環境に存在するすべての細菌に関して、菌株の耐性強化が人為的に促進されており、抗生物質に対する耐性が全世界の入院治療にとって最大の脅威の一つとなっていることに疑いの余地はない」 (c)AFP/Patrick GALEY