【2月2日 AFP】米ユナイテッド航空(United Airlines)がペットのクジャクの機内持ち込みを拒否したことがソーシャルメディアで話題になっている中、米国の航空大手数社は安全衛生面の懸念から、「心の支えとなる動物」の機内持ち込み規則を強化しようとしている。

 ユナイテッド航空がニュージャージー州のニューアーク国際空港(Newark Liberty International Airport)でデクスター(Dexter)という名前のペットのクジャクの機内持ち込みを断ったことについて、同社は1日、ペットの同乗を求める乗客は75%増加しトラブルも急増していると説明し、規則を強化すると発表した。

 連邦政府のガイドラインは、体の不自由な乗客が補助目的で介助動物を同乗させる権利は認めるべきだとしている一方で、「普通ではない」動物の搭乗を航空会社は拒否できるとしている。

 AFPの取材に対し、ユナイテッド航空の広報担当者チャーリー・ホバート(Charlie Hobart)氏は、3月1日に導入する改定した規則はクジャクの持ち込み拒否の騒ぎとは何の関係もなく偶然タイミングが一致しただけだと述べ、「クジャクはハリネズミ、ネズミなどのげっ歯類、野生の鳥、清潔でない動物や臭いを放つ動物と同様、現行の規則では機内持ち込みは認められていない」と説明した。

 ユナイテッド航空に続き、米デルタ航空(Delta Air Lines)もペットの機内持ち込みに関する規制を見直すという。デルタ航空によると、これまでにシチメンチョウ、フクロモモンガ、ヘビ、クモなどの持ち込みを試みた乗客がいたという。これらの動物は他の乗客の迷惑になりかねないとしている。

 クジャクのデクスターのインスタグラム(Instagram)のページによると、デクスターはロサンゼルスまで車で行かなければならなくなった。荷物の上に止まったデクスターの写真に「ロサンゼルス行きのフライトに乗ろうとして6時間も費やしちゃった。明日は僕の人間の友達が国を横切るドライブに連れて行ってくれるよ」と説明文が付いている。デクスターはニューヨークのパフォーマンスアーティストが飼っていると伝えられている。(c)AFP/ Maggy DONALDSON