【1月30日 AFP】女性が新鮮な果物や野菜、魚、オリーブ油を中心とした食事法、いわゆる「地中海式ダイエット」を実践することで、体外受精(IVF)による妊娠率が高まる可能性があるとの研究結果が30日、発表された。

 英学術誌「ヒューマン・リプロダクション(Human Reproduction)」に発表されたこの研究は、ギリシャ・アテネでIVFを申し込んだ35歳未満の女性244人を対象に実施。受精を行う前の6か月間、地中海式ダイエットを実践した女性のほうが、健康な赤ちゃんを出産する確率が高かったという。

 研究者らは声明で、この食事法を実践したグループは最も忠実に実践しなかったグループと比べ、妊娠・出産に成功する確率が65~68%高かったと明らかにした。

 ギリシャやイタリア、スペインなどの国々でよく食べられている献立から着想を得た地中海式ダイエットは、心臓の健康を高めると以前から考えられてきた。この食事法では、赤身の肉は控え、果物や野菜、豆類、未精製の穀物、魚、植物油を中心に摂取する。

 研究は女性の妊娠と健康な食事との間に何らかの相関関係があることを示唆しているものの、地中海式ダイエットが体外受精を成功させた要因であるとは研究者らは断定していない。また、今回の研究では肥満女性が調査対象から外されており、研究結果が妊娠を望むすべての女性に当てはまるわけではないと研究者らは説明している。(c)AFP