【1月26日 AFP】親が10代の子どもにアルコール飲料を与えることは、たとえその目的が節度ある飲酒について教えることだったとしても、良い影響よりも悪い影響として作用する恐れがあるとの研究論文が25日、発表された。

 英医学専門誌ランセット(The Lancet)に掲載された研究論文によると、主著者であるニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)のリチャード・マティック(Richard Mattick)教授と同僚らは、オーストラリアの3市を対象に6年にわたる調査を行った。調査の参加者は10代の若者約2000人とその親で、期間中は毎年、詳細な質問票に回答した。

 調査開始当初の若者らの平均年齢は13歳で、この時期に親から飲酒の機会を与えられていたのは約15%だったが、平均年齢が18歳となった調査終了時には、この数字が同57%となっていた。親または他からの飲酒の機会が全くなかったという若者の割合は、6年で全体の5分の4から5分の1に減少した。

 研究チームはまた、大量飲酒やアルコール依存症といった、飲酒関連の問題の発生率についても調べた。

 調査終了時には、親からアルコール飲料を与えられた若者の25%が、大量飲酒を認めたのに対し、友人からの入手や違法購入など、家庭以外で飲酒機会を得た若者ではこの数字が62%となった。親および家庭以外の双方から飲酒の機会を得たケースでは、大量飲酒の自己申告率が81%に跳ね上がった。

 しかし、調査結果によると、親からアルコール飲料を与えられたケースでは、その翌年以降に家庭以外から飲酒機会を得る確率が倍増する傾向が見て取れたという。

 当然のことながら、飲酒関連の問題が最も少なかったのは、ワインやビール、蒸留酒を入手することのなかった若者らだ。

 今回の調査結果について研究者らは、他の国々、とりわけアルコール飲料の消費水準が低い国や、大量飲酒がまれな国では違う結果となり得るとしている。(c)AFP/Marlowe HOOD