■系外彗星の仮説も

 論文の共同執筆者で、米ペンシルベニア州立大学(Pennsylvania State University)天文学・宇宙物理学部のジェイソン・ライト(Jason Wright)助教は「リアルタイムで発生している減光を捉えられれば、あらゆる波長で同程度の減光が起きているかどうかを確認できると期待していた」と話す。

「減光の程度がほぼ同じであれば、中心星の周りを回っている円盤や惑星、恒星や宇宙空間に浮かぶ巨大構造物などの不透明な何かがその原因となっていることが示唆されると考えられた」

 実際にチームは、2017年5月から始まる計4回のタビーの星の減光現象を観測した。

 今回の研究から、チームは宇宙人の巨大構造物説を減光現象の原因から除外することができた。ライト助教は「これにより、その他の現象が減光の背後にあることの信ぴょう性が高まる」と指摘する。

「現在得られている観測データと一致すると思われる、系外彗星などの星周物質に関するモデルが存在する。系外彗星の仮説は、ボヤジャン助教のチームが当初より提唱していた」

 今回の論文は、英学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)」に掲載される。(c)AFP/Kerry SHERIDAN