人類と類人猿の共通祖先はアフリカ起源か、頭蓋骨化石が示唆 研究
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■生える前の永久歯で年齢特定
正式名称はまだないこのグループは、数百万年前まで生息し、死に絶えた。
アレシの頭蓋骨は、約2400万年~500万年前の中新世に生息していた類人猿の頭蓋骨化石としては、これまでに発見された中で最も完全に近い形のものだ。
高性能スキャン技術を用いて頭蓋骨を調べた結果、アレシはある種のテナガザルに似た歯を持っていたことが分かった。
アレシの乳歯は取れてなくなっていたが、まだ生えていない状態の永久歯が顎の内部に残っていたため、非常に高い精度で年齢を判定できた。それによれば、1歳4か月で死んだという。
また、アレシの耳にある平衡器官がテナガザルのものと異なっていることから、移動方法もテナガザルとは違ってそれほど敏しょうではなかった可能性が高いことも明らかになった。
約700万年前にチンパンジーから分化して以降の人類の進化については多くのことが分かっている一方、1000万年前より前の共通祖先については、これまでほとんど明らかになっていなかった。(c)AFP/Mariëtte Le Roux