【7月19日 AFP】米国では約1億人が糖尿病またはその予備軍となっていることが、18日に発表された米疾病対策センター(CDC)の報告書で明らかになった。これは、同国人口の約3分の1にあたる。

 糖尿病は早期死亡のリスクを倍増させる深刻な病で、失明や心臓疾患、脳卒中、腎不全などの合併症を招き、指やつま先、手足の切断を余儀なくされる恐れもある。

 CDCは隔年発表している報告書で、2015年に米国で死因第7位となった糖尿病を「増大しつつある健康問題」と説明。2015年には18歳以上の糖尿病患者が新たに150万人増えたと推定された。

 米国の糖尿病患者は3030万人と人口の9.4%を占めており、さらに治療を行わなければ5年以内に2型糖尿病になる予備軍も8410万人に上るとされる。医師らによると、予備軍でも心臓や血管、腎臓への影響が出始めていることはあり得るという。

 また、今回発表された報告書で問題視されたのは、当事者の多くが自身の健康状態に気付いていないことだった。予備軍の88%は、自らが健康状態を認識していなかったとされる。

 報告書によると、65歳以上で糖尿病を患っている割合は25%と年齢別では最も大きい。(c)AFP