【6月27日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争末期の1995年、ボスニア東部の町スレブレニツァ(Srebrenica)で起きた虐殺事件について、オランダの控訴裁判所は27日、当時、国連(UN)の平和維持部隊として自軍を派遣していたオランダ政府にも一部責任があるとの判断を下し、賠償金の支払いを命じた。

 同裁判所は2014年に出された下級審の判決をほぼ支持し、「スレブレニツァの虐殺」のうちイスラム教徒の男性約350人の殺害にオランダ政府の責任があると裁定した。この事件では、イスラム教徒の男性や少年8000人近くが殺害されている。

 1時間に及んだ判決で裁判官は、「オランダ国家は不法な行動を取った」とし、「セルビア人武装勢力がイスラム教徒の男性と少年らを(国連施設から)離れさせるために行った追放により、(イスラム教徒たちが)非人道的な扱いや処刑に直面するリスクが本当にあることを、オランダの平和維持部隊は分かっていたというのが結論だ」と述べた。また、避難民の中からイスラム教徒の男性や少年を選び出すことを、オランダ軍兵士が助長したと述べた。

 スレブレニツァの虐殺は1995年7月13日に発生。スレブレニツァ近郊の住民が多数避難していた国連施設にセルビア人勢力が迫り、イスラム教徒の男性らを追放。軽装備のオランダ部隊はこれを防げなかった。その後の数日間でイスラム教徒の男性や少年8000人近くが殺害された。このうち約350人の殺害についてオランダ政府に責任があるとした14年の判決については、オランダ政府、犠牲者の遺族双方が不服として控訴していた。(c)AFP