【4月4日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)の税関当局が先月、欧州から届いた靴用箱2個の中に、毒ヘビ、外来種のクモやサソリが多数入っているのを発見していたことがこのたび明らかになった。

 北欧から発送され、内容物は「靴」と記されていたこの2つの箱の中には、東南アジア原産の毒ヘビ6匹、ボールニシキヘビ3匹、メキシコやブラジル、コロンビアに生息する大型タランチュラ9匹、さらに複数のチャグロサソリが入っていた。

 移民・国境警備省(DIBP)は4日、「クリーピー・クローリー・カーゴ(Creepy crawly cargo、はい回る動物入りの不気味な荷物の意)」と題した声明を出した。タイトルにはユーモラスな響きを込めたが、同国に存在しない害虫や病気が持ち込まれる恐れがあり、防疫上のリスクを高める深刻な問題だと警鐘を鳴らした。

 農業・水資源省(DAWR)も機知に富んだ反応を示した。同省防疫担当者は「今回の検知で、全国民を守るために導入されている規則をかいくぐろうとする狙いがあるのが明らかになった」と述べた上で、「どんなクモも、わが国の防疫のクモの網にはかなわない。サソリが郵便物に入っていたら、われわれはしっかり尾を振り上げるし、また外来種のヘビを送り付け、そこに意図的な法律違反が認められれば用心した方がいい、法の力を最大限に駆使してこちらから噛みつき返す」と警告した。(c)AFP