【4月1日 AFP】食料の記録的な高値、紛争、異常気象などの要因が相まって、飢餓に直面している人の数は昨年、1億800万人に増加した。国連(UN)や欧州連合(EU)などが作成した報告書で3月31日、明らかになった。

 世界で「深刻な食料不安」と考えられる状況にある人々の総数は、2015年の8000万人から35%増加した。

「深刻な食料不安」と考えられる状況にある人々とは、すでに急性栄養失調に苦しんでいるか、生命維持に必要な最低限のエネルギー分の食料を継続的に入手することができない人々のことを指す。

 これには家畜を食肉処理して食べるほかに生き延びるすべがなく、このために将来の食料生産能力が損なわれた家庭なども含まれる。

 この報告書は、この食料不安危機は南スーダン、ソマリア、イエメン、ナイジェリア北東部といった発展途上国4か国で今年さらに悪化し、飢饉(ききん)が発生する恐れがあると警鐘を鳴らしている。

 この報告書はEU、食糧農業機関(FAO)などの国連機関、米国際開発局(USAID)の飢餓早期警報システムネットワーク(FEWS NET)、地域の食料安全保障機関が合同で作成した。(c)AFP