【2月13日 AFP】恋の雰囲気が漂う2月14日のバレンタインデーは、寂しい気持ちに付け込んで金をだまし取ろうとする詐欺が最も横行する時期だとして、オーストラリアの政府機関が13日、注意を呼び掛けた。

 豪競争・消費者委員会(ACCC、公正取引委員会に相当)によると、恋愛詐欺はあらゆる詐欺行為の中でも最も被害額が大きいとされ、特に45歳以上の人々がだまされやすいという。ソーシャルメディアを用いてターゲットに接触を試みる手口が一般的で、特にフェイスブック(Facebook)が利用されることが多いとしている。

 また昨年、ACCCの詐欺監視を担当する部局にデート詐欺や恋愛詐欺を訴えてきた人々の数は4100人に上り、被害額は2500万豪ドル(約22億円)を超え、被害総額はさまざまな種類の詐欺行為の中で最大だった。加えて、2015年に比べて被害額は300万豪ドル(約2億6000万円)ほど増え、また被害件数も3分の1以上増加した。

 ACCCのデリア・リッカード(Delia Rickard)氏は声明で、「恋愛詐欺はますます巧妙化してきており、もし今年のバレンタインデーにインターネット上で恋人を見つけるつもりならば、必ず注意すべき点を認識しておかなければならない」と述べるとともに、すぐに強い感情を表に出してしまう人々も注意するよう呼び掛けている。

 ACCCが呼び掛けた注意点は以下の通り。

■インターネット上で知り合った人に金融情報を明かしたり、お金を送ったりしないこと。

■写真はすべてグーグル(Google)の画像検索で調べ、真偽を確認すること。

■出会い系サイトから離れる際には特に用心すること。詐欺師は発覚を避けるために私用のメールアドレスや電話をよく使用する。

■脅迫に利用される恐れがあるため、公にできない画像を共有したり、親密な関係をもつ状況下でウェブカメラを使用したりしないこと。

(c)AFP