【2月6日 AFP】フランスの極右政党「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首(48)は5日、今年4~5月に行われる大統領選に向けた決起集会を行い、「フランス第一」を旗印とする大統領を目指すと表明した。公約の多くは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の主張を連想させるものとなっている。

 中部リヨン(Lyon)で開かれたこの集会は、4月23日に行われる大統領選の第1回投票まで3か月を切る中、選挙運動開始の号砲を告げるもの。ルペン党首は演説で「大量の移民」やグローバル化、「イスラム原理主義」を攻撃。「誰にも何かを負うことがない」国を目指すと強調した。

 また英国が欧州連合(EU)の離脱を選択したことを称賛するとともに、フランスの有権者に対し「国益を第一とする」トランプ氏支持者に続くよう呼び掛けた。

 ルペン党首はさらにグローバル化を奴隷制になぞらえ、奴隷が製造したものを失業者に売りつけているようなものだと批判した。約3000人の支持者らから喝采を浴びる中、FNが取り組むのは「国内であり、グローバルではない」と強調した。

 このほか「ドナルド・トランプ氏のような人が当選できるばかりか、公約も守れている」と言及し、「不可能が可能になりつつある」との認識も示した。

 直近の世論調査によると、ルペン党首は第1回投票では勝ち残るものの、5月7日の決選投票で敗れると予想されている。(c)AFP/Beatrice LE BOHEC