【1月5日 AFP】インドが人工衛星103基を載せたロケットを来月にも打ち上げることが分かった。地元メディアが4日報じた。成功すれば一度に打ち上げる人工衛星の数としては史上最多を塗り替える。低予算の宇宙開発で知られるインドは、商用分野での事業拡大を目指している。

 インドのPTI通信によると、ロケットは来月中に南東部スリハリコタ(Sriharikota)のサティシュ・ダワン宇宙センター(SDSC)から打ち上げられる予定だ。国産の人工衛星3基のほか、米国やフランス、ドイツなど外国の衛星100基を搭載。一度で103基の打ち上げに成功すれば、2014年6月にロシアが記録した39基を上回り過去最高を更新する。

 インド宇宙研究機関(ISRO)のS・サムナス(S. Somnath)所長はアンドラプラデシュ(Andhra Pradesh)州で行われた科学会議で「100基を超える人工衛星を一度に打ち上げ、世紀の記録を樹立する」と意気込みを語ったという。

 AFPの取材に応じた関係者によると、搭載される衛星のうちインドの衛星は地球の大気観測や測定が目的。一方、外国の衛星は大半が商業利用されるものだという。

 インターネット関連などの企業や政府の間で通信範囲の拡大や通信技術の高度化を求める需要が高まる中、商業衛星打ち上げビジネスは成長産業となっている。(c)AFP