ヒト抗体でマウス胎児のジカ感染遮断に成功、研究
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■マウスを守ることに成功
ジカウイルスに感染した妊娠中のマウスに、ZIKV-117を投与すると、治療を施さなかったマウスと比較して、胎盤が正常で健康な状態を保っていることを、研究チームは発見した。
ダイアモンド氏は、AFPの取材に「ほぼすべての胎児が、感染と疾病から守られた」と語った。
追加実験では、ZIKV-117抗体で、雄の成体マウスを致死量のジカウイルスから守ることができた。
大半の人が、感染に反応してこれと全く同じ抗体を自然に産生できるかどうかはまだ分からないと、ダイアモンド氏は指摘した。たとえ可能だとしても、胎児を守れるほど速やかには産生されないと考えられるため、追加免疫(ブースター)が必要になる。
今回の研究成果は、ジカウイルスワクチンが開発されるまでの、ジカ感染に対する一時的な防御手段の提供を助ける可能性があると、論文は述べている。
だが、妊娠過程がヒトとよく似たサルを用いた試験をまず実施する必要がある。
英ランカスター大学(Lancaster University)のデレク・ギャザラー(Derek Gatherer)氏は、今回の研究に関する解説記事の中で「この治療法を人に試すことができるだけの十分な自信が持てるまでには、まだしばらく時間がかかる」と注意を促している。(c)AFP/Mariëtte Le Roux