【11月5日 AFP】近年最悪規模の大気汚染問題に取り組むインドの首都ニューデリー(New Delhi)で5日、小学校約1800校が休校を命じられた。当局が明らかにした。

 この措置は、10月30日の夜にヒンズー教の光の祝祭「ディワリ(Diwali)」が行われ、これを祝うために数百万発の爆竹に火が付けられ、街がスモッグに覆われたことによるものだが、公立小学校に通う90万人に影響が出た。

 ニューデリー南部のある地区では、大気中の汚染物質の測定値が初めて、世界保健機関(WHO)の推奨値の10倍となる1000マイクログラムを突破した。

 インドではほとんどの学校が週6日制を採用しているが、土曜日は半日授業となっている。ニューデリー市当局の報道官によると、小学校は月曜から通常通り再開される。

 ニューデリーの大気環境は、ディーゼルエンジンや石炭火力発電所、産業排出物などが大気汚染をもたらす急激な都市化の結果、年々、着実に悪化している。他にも同市の大気汚染の原因として、大気粉じん、郊外の農場での刈り株の焼却、都市貧困層が冬に暖を取ったり料理をしたりするときのたき火などが挙げられている。(c)AFP