【9月7日 AFP】マレーシア当局は7日、同国南部、シンガポール国境沿いのジョホール(Johor)州に暮らす妊娠中の女性(27)が、ジカウイルスに感染したと発表した。妊婦の感染が確認されたのは同国で初めてという。

 マレーシアのジカウイルス感染者は今回の女性で3人目。隣のシンガポールではジカウイルス感染者がすでに275人に上っており、マレーシアでは、シンガポール経由でジカウイルスの大流行が起きるのではとの不安が高まっている。

 マレーシアのS・スブラマニアム(S. Subramaniam)保健相は保健省のフェイスブック(Facebook)ページに投稿した声明で「女性は初めての子どもを妊娠しており、妊娠3~4か月だ」と述べた。

 マレーシアでは1日、シンガポール滞在中にジカウイルスに感染したとみられるマレーシアで初めてのジカ熱患者が報告された。また3日には同国東部サバ(Sabah)州で、国内で感染した疑いのある初めての事例が報告された。感染したのは海外渡航歴がない男性で、すでに他の疾患で健康状態が悪化していて、その後、心臓関連の合併症で死亡した。

 スブラマニアム保健相は、今回の妊婦の感染経路についてはまだ判明していないと述べた上で、女性が6か月前にシンガポールに渡航していたことと、女性の夫が定期的にシンガポールを訪れていたことが分かっていると語った。(c)AFP