【8月18日 AFP】トルコ政府は17日、先月中旬のクーデター未遂を受けた粛清で過密状態となった刑務所の負担を緩和するため、収監中の受刑者約3万8000人の仮釈放を開始した。

 対象は罪を犯した時期が今年7月1日より前の受刑者。今回のクーデター未遂に関与して身柄を拘束された者は除外される。また、殺人、テロリズム、国家安全保障絡みの犯罪で有罪判決を受けた者も適用外となる。

 ベキル・ボズダー(Bekir Bozdag)法相はツイッター(Twitter)で、今回の仮釈放は「恩赦ではない」と強調した。

 ボズダー法相は地元テレビ局Aハベル(A Haber)とのインタビューで、仮釈放の対象者は最終的に足元の全収監者数の半分近くに相当する9万9000人に上る可能性があると語った。軍の一部勢力が7月15日に起こしたクーデター未遂の後、トルコ国内の刑務所に収監されている人は21万4000人に膨れ上がっている。

 レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はクーデター未遂後、トルコ現代史上で最大規模の粛清を展開。当局者によると、これまでに3万5000人余りが身柄を拘束され、うち1万1600人近くが釈放されている。(c)AFP/Fulya OZERKAN and Stuart WILLIAMS