【7月30日 AFP】アフガニスタン中部ゴール(Ghor)州で6歳の少女と結婚した高齢聖職者が逮捕された。複数の当局者が29日、明らかにした。紛争で疲弊したアフガニスタンで問題となっている児童婚の実態が改めて浮き彫りにされた。

 当局者らによると、逮捕されたのはモハンマド・カリム(Mohammad Karim)容疑者。年齢は60歳前後とみられ、少女の両親から「宗教上のささげ物」として少女を差し出したされたと供述している。だが少女の家族は、少女はイランと国境を接する西部ヘラート(Herat)州で拉致されたと主張しており、家族は衝撃を受けているとみられる。

 ゴール州女性局のマスーム・アンワリ(Masoom Anwari)局長は少女について、カリム容疑者のことを「この人が怖い」と繰り返すばかりで、ほかには何も話さないと説明。州知事室によると、現在少女は州の女性保護施設で両親の迎えを待っている。

 またアブドゥル・ハイ・ハディビ(Abdul Hai Khatibi)州知事報道官は、カリム容疑者を勾留して捜査を進めていると明らかにした。

 ゴール州では今月、妊娠していた14歳少女が焼殺される事件が起きたばかりで、アフガニスタン全土に衝撃が広がっていた。死亡した少女の家族は、少女は夫の家族に拷問されたうえ火を付けられたと訴えているが、夫の家族側は少女の焼身自殺だと主張している。(c)AFP