【7月26日 AFP】オーストラリア北部特別地域(Northern Territory、準州)の少年院で、職員らが10代の入所者を虐待していたことを示す生々しい証拠が見つかったことを受けて、政府は26日、徹底的な調査を命じた。

 オーストラリア放送協会(ABC)は25日夜、入所者らに対し、裸にする、催涙ガスを使用する、何週間も独房に閉じ込めるなどの虐待が2014年から2015年にかけて行われていたと報じ、虐待の様子を捉えた映像を放送した。被害者の大半は、先住民アボリジニだったという。

 昨年のものとされた動画では、17歳の入所者が頭巾をかぶされ、椅子に縛り付けられたまま2時間放置されていた。

 マルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相は、この映像に「衝撃を受けてがくぜんとしている」と述べ、北部準州政府と連携して王立委員会を設置し、事態の徹底究明に取り組む方針を明らかにした。(c)AFP