【5月24日 AFP】インドの中央銀行であるインド準備銀行(Reserve Bank of India)は24日、同国の現金自動預払機(ATM)の3分の1が稼働していない実態を明らかにした。地方部に住む何百万人もの貧困層に銀行サービスを提供しようと努力する同国政府にとって、大きな課題が浮き彫りとなった。

 ムンバイ(Mumbai)で演説した同銀のS・S・ムンドラ(Mundra)副総裁によれば、インドの「地理的特徴と銀行の種類をうまく代表するようなサンプルサイズ」として全国各地のATM約4000台について調査した結果は憂慮すべきもので、3分の1のATMが稼働していなかったという。また多くのATMが身体障害者への対応を欠いており、今後必要な監督を行っていくとしている。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は2年前の就任以来、全国民に銀行口座を持たせたいと述べている。世界銀行(World Bank)の推計によれば、現在インドの成人で正式な銀行口座を所有している人は約53%だという。

 ATMが機能するかどうかは金融サービスに国民を取り込むための鍵で、特に銀行が支店を開く予定のない地方部では不可欠とされる。(c)AFP