【4月11日 AFP】2018年の閉鎖が予定されているフランス最古の原子力発電所の跡地に、米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズ(Tesla Motors)の工場を誘致する案が持ち上がっている。フランスのセゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)エコロジー・持続可能開発・エネルギー相が10日、明らかにしたもので、近くイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)に直接建設を働きかける意向だ。

 原発はドイツと国境を接する仏東部フェッセンハイム(Fessenheim)にある。ロワイヤル氏は仏メディアのインタビューに答え、今月開いた閣僚級会合で両国が同原発の敷地をどう活用するかに関して協力することで一致したと説明。その上で、ドイツ側から、跡地を再開発してテスラの工場か第3世代電池の工場を建設する案が出されたと語った。

 両国は作業グループを設立し、ドイツが提案した2つの選択肢のほか、「世界的な需要がある」(ロワイヤル氏)原発解体の試験用地にするという第3案を検討する予定。

 ロワイヤル氏は数週間以内にテスラのマスク氏と会い、フェッセンハイムに工場を設立するよう自ら説得する考えだ。

 出力各90万キロワットの原子炉2基を擁するフェッセンハイム原発は1977年に運転を開始し、稼働中の原発としては国内最古。老朽化を理由に永久閉鎖を求める運動がかねて行われてきた。(c)AFP