【2月10日 AFP】米情報機関を統括するジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官(Director of National Intelligence)は9日、北朝鮮が核兵器の原料となるプルトニウムの生産炉を再稼働させており、米国を脅かしかねないミサイル技術を模索していると警告した。

 クラッパー長官ならびに軍幹部や情報当局高官らは年次脅威評価の中で、北朝鮮を大規模で予測不能な脅威だと名指しした。

 米国にとっての最大の懸念事項は、北朝鮮によるプルトニウムの生産再開といえるだろう。それは、国際社会からの経済制裁にもかかわらず、北朝鮮がより強力な爆弾を製造しようとの意欲を捨てていないことの裏返しでもあるからだ。

 クラッパー長官は、「北朝鮮はすでに原子炉を一定期間稼働させており、今後数週間から数か月の間に使用済み核燃料からプルトニウムを抽出できるようになる恐れがある」と指摘した。

 北朝鮮は2007年、軍縮の見返りに援助を受けるという合意に基づき、寧辺(Yongbyon)の原子炉を無能力化。しかし2013年、3度目の核実験後に操業を再開した。

 専門家らによると、この原子炉をフル稼働させた場合、1年に約6キロのプルトニウムを生産することができ、これは核爆弾1個の製造に十分な量になるという。(c)AFP/Dave Clark