【7月24日 AFP】アルツハイマー病の女性は、同じ病の男性よりも精神的機能の低下の進行が速いとの研究結果を、米デューク大学(Duke University)の研究チームが21日、発表した。ただ、原因は不明という。

 研究チームは、アルツハイマー病を患う70代半ばの女性141人、男性257人を、8年間にわたって調査した。記憶力などを調べるテストを毎年行ったところ、女性の認知能力は男性に比べて倍の速さで、衰えていくことが分かった。

 アルツハイマー病協会(Alzheimer's Association)によると、米国ではアルツハイマー病を患う高齢者のうち、およそ3分の2が女性で、女性の発病率は、男性の約2倍に上るという。

 女性と男性で違いが出る理由は明らかになっておらず、性差に特化した遺伝的または、環境的なリスク要因が作用しているのかなどを特定するには、さらなる研究が必要だ。

 アルツハイマー病患者は、全世界で約4400万人。世界的に高齢化が進むことに伴い、今後は爆発的に増加するとみられている。(c)AFP