【7月23日 AFP】ミャンマーの裁判所が、違法伐採の罪で中国人150人余りに長期の懲役刑を言い渡したことを受け、中国政府は23日、懸念を表明した。

 中国は、かつては潤沢だったミャンマーの天然資源を長年にわたって搾取し、同国の国民の怒りを招いてきた。被告の中国人伐採業者らは今年1月、中国と国境を接するミャンマー北部カチン(Kachin)州で行われた違法林業活動の摘発により逮捕されていた。

 カチン州裁判所関係者は今月22日、AFPの取材に匿名で応じ、中国人伐採業者153人が違法伐採の罪で終身刑を言い渡されたことを明らかにしていた。法専門家らによれば、ミャンマーの終身刑は20年に相当する。同関係者によると、さらに18歳未満の男2人が懲役10年を言い渡されたが、詳細な判決内容は明らかにされていない。また、女1人が薬物使用で懲役15年の刑を受けた。

 ミャンマーでの判決を受け、中国の国営メディアは次々と怒りの論説記事を掲載。また中国外務省の報道官は同省のサイトで、中国政府がミャンマーに対し「法を順守し、理性的で正当な方法で今回の事件に対処し…これらの人々をできるだけ早く中国に返す」よう要請したと述べた。(c)AFP/Kelly MACNAMARA