【4月13日 AFP】中国当局は、日用品の購入などを目的に中国本土から香港(Hong Kong)を訪れる人たちと香港住民間のあつれきをこれ以上放置できないとして、隣接する広東(Guangdong)省深セン(Shenzhen)からの入境者数の制限に乗り出した。香港の梁振英(Leung Chun-ying)行政長官が13日、規制が導入されたことを認めた。

 梁長官によると、これまでに深セン住民が香港を訪れることのできる回数に制限はなかったが、これにより訪問は週1回までとなる。

 本土から香港への入境者は絶えることがない。香港に殺到して公共交通機関を混乱させ、転売目的で乳児用粉ミルクなどの日用品を商店の棚が空になるまで買いあさる本土人に対し、香港住民は不満を募らせており、これに対するデモと警官隊の衝突なども起きている。

 昨年、香港で数か月続いた大規模な民主派デモが、当局側の妥協を引き出せないまま昨年12月に終結した中で、中国本土からの人の流入が増え続けることへの懸念は強い。香港人口がおよそ700万人であるのに対し、中国本土からの入境者は2014年だけで推定4700万人に上る。(c)AFP