【3月2日 AFP】米ルイジアナ(Louisiana)州のテュレーン国立霊長類研究センター(Tulane National Primate Research Center)で、感染者の多くが死に至る危険な病原菌が、厳重な安全対策がとられている研究室の外に漏出する事故があり、同州当局が経緯を調査中であることが分かった。米紙USAトゥデー(USA Today)が1日、報じた。

 問題の病原菌は、類鼻疽菌(学名:Burkholderia pseudomallei)と呼ばれるもの。東南アジアやオーストラリア北部を原産とし、汚染した土壌や水を通じて人や家畜に感染する菌で、バイオテロに用いられる可能性のある病原体に分類されている。

 同紙が関係当局の話として伝えたところによると、事故は安全規則が守られていなかったために起きた。汚染の範囲や感染者の有無は不明だが、一般市民に危険が及ぶ恐れはないとされている。同センターでは類鼻疽菌のワクチンが開発されていた。菌が漏出したのは昨年11月以前とみられる。(c)AFP