【1月18日 AFP】物議を醸してきた一人っ子政策の緩和に、中国が本格的に着手した。

 中国東部の浙江(Zhejiang)省は17日、従来は国の「一人っ子政策」に基づき、両親共に一人っ子だった場合に限り第2子出産を認めてきた法律を改正し、今後は片方の親が一人っ子であれば第2子を持つことを許可すると発表した。

 浙江省議会が声明で発表したところによると、同議会は省内の関連法の改正案を13日に可決し、第2子を認める条件の正式な緩和が決まった。

 中国国家衛生計画出産委員会(National Health and Family Planning Commission)はAFPの取材に対し、政策緩和を実行に移したのは浙江省が初めてだと認めた。この緩和は、昨年11月に開かれた共産党の中央委員会第3回全体会議(3中全会)で合意され、3週間前に全国人民代表大会(全人代)が正式に承認した。

 人口統計学者らは、世界最大の人口を抱える中国が今後20年以内に労働力不足に直面すると警告している。

 中国の一人っ子政策は、爆発的な人口増加を抑制するために、1970年代後半に導入された。これにより、原則としてカップル1組につき子どもは1人に限られ、第2子は農村部の家族で第1子が女児だった場合や、少数民族出身者の場合、あるいは両親そろって一人っ子といった例外にしか認められてこなかった。

 中国当局は、目覚しい経済成長の鍵の一つが一人っ子政策にあったと主張しているが、時には罰金だけでなく、不妊手術や妊娠後期での中絶を強制するなど過酷な罰則が適用されたケースもある。(c)AFP