【12月12日 AFP】薬剤耐性菌が世界的に増えていることを受けて、米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)は11日、家畜への抗生物質の定期的な投与を抑制する業界向けガイドラインを発表した。

 ガイドラインに強制力はなく、適用は任意。また、使用を制限する薬剤についても、健康な家畜の成長促進や生産量増大を目的としたものに限定する。さらに3年をめどに、人の感染症治療に重要な抗生物質の家畜への使用を全廃するほか、家畜の病気予防や治療のための薬剤でも、投与に際して獣医師の処方を義務付けるとしている。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は結核やマラリア、淋病といった人の感染症で薬剤耐性菌が広がっている大きな要因の1つに、家畜に対する抗生物質の乱用があると指摘している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN