【7月14日 AFP】インドのNPOが行った交通事故に関する調査で、法的ないざこざに巻き込まれることや警察の尋問を恐れ、交通事故の犠牲者を救助せずに放置する傾向が回答者の7割以上にみられた。

 調査を行ったのは、交通事故の現場に居合わせた人による救助活動を促進する現地NPO「セイブライフ基金(SaveLIFE Foundation)」。今年1~3月にインドの7都市で、計1027人を対象にした調査結果を11日に発表した。

 その結果、全体の約74%が交通事故で重傷を負った犠牲者の救助に消極的だった。この数字は首都ニューデリー(New Delhi)になると、96%まで跳ね上がった。

 犠牲者救助を阻む大きな理由として多くの人が挙げたのは、警察に対する恐怖だった。これは通りがかりに足を止めた人が訴訟に引きずり込まれる事例が多いことや、さらに犯罪の容疑をかけられることさえあるからだという。

 しかし、インド各地では緊急医療サービスが少なく、同基金では、通行人や警察官が「救命活動の上で重要な役を担いうる」と指摘している。インドの交通事故件数は世界でも上位で、2011年の交通事故による死者は13万1834人だった。

 インドでは4月、北部の都市ジャイプール(Jaipur)の交通事故で転倒したオートバイの横で、血まみれで横たわる妻と娘のために救助を求めて泣き叫ぶ男性と、それを無視して通り過ぎる車両を捉えた監視カメラの映像が人々に衝撃を与えた。この事故で妻と娘は死亡し、負傷した息子を腕に抱えた男性は、乗用車やバス、オートバイが通過する中、40分間、無視され続けた。(c)AFP