【5月29日 AFP】韓国原子力安全委員会(Nuclear Safety and Security Commission)は28日、古里(Gori)と月城(Wolseong)にある原子力発電所2基で、使用されている部品の性能確認試験の結果を示す書類が偽造されていたことを受け、両原発の稼働を停止したと発表した。さらにその他の2基についても、同様の理由で稼働開始の時期を延期する。韓国政府はこれを受け、夏場の電力不足が「かつてない規模」になる恐れがあると警告している。

 同委員会によると、稼働開始が延期された原子炉は、古里にある点検中の1基と、月城原発の新規の1基。これら4基のすべてで、部品の交換が必要になるという。

 今回の決定により、韓国にある原発23基のうち10基が、さまざまな理由により稼働を停止している状態になった。韓国の産業通商資源部は声明で、「今夏の電力不足はかつてない規模になる恐れがある」との懸念を表明するとともに、部品の交換には最長で4か月かかるとの見通しを示した。

 韓国の原発で使用される部品はすべて、当局が指定する12の国際機関のいずれかから、品質と安全に関する保証書を取得することになっている。(c)AFP/Park Chan-Kyong