【11月5日 AFP】韓国政府は5日、原子力発電所への部品納入業者が品質保証書を偽造していたことが判明したため、原発2基の運転を停止したことを明らかにした。

 停止したのは南西部にある霊光(Yeonggwang)原発の原子炉2基。保証書の偽造が発覚した部品業者8社が納入したヒューズや冷却ファンなど5000個の部品を交換する必要があり、2013年1月初旬ごろまでは運転を再開できないという。

 韓国知識経済省の洪錫禹(ホン・ソウク、Hong Suk-Woo)長官は、問題の部品が原発の「根幹」に関連した部品ではないため安全性の懸念はないと強調。今年に入ってから各原発で不具合が相次ぎ国内にある原発の安全性についての検査を求める声が高まっているが、一連の不具合は今回の保証書偽造事件とは無関係だと説明した。

 その一方で洪長官は、原発2基が運転を停止したことで、今冬にはかつてない規模の電力不足が起きる可能性があると付け加えた。

 韓国では現在、電力の35%を国内23基の原発でまかなっているが、2030年までにさらに16基の増設を計画している。(c)AFP