バッド・バニー、スーパーボウル出演決定 トランプ支持者ら猛反発
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【10月1日 AFP】来年2月に開催される米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の王者決定戦「スーパーボウル」のハーフタイムショーに、プエルトリコ出身の人気ラッパー、バッド・バニーが出演することが決まり、ホワイトハウス高官やドナルド・トランプ米大統領の支持者らが反発している。
グラミー賞受賞歴のあるバッド・バニーは、コンサート会場での移民摘発を懸念し、今後のワールドツアーでは米国を外すと発言してすでに右派の怒りを買っていた。
しかし、トランプ氏の「米国を再び偉大に(MAGA)」運動の支持者らは、主にスペイン語で歌うバッド・バニーが2月のNFLのビッグイベントのヘッドライナーに選ばれたことに、いっそうの怒りを示した。
トランプ政権で対テロ対策上級部長を務めるセバスチャン・ゴルカ氏は9月30日夜、「@NFLは空気を読むことができないのか?」とX(旧ツイッター)に投稿。投稿には、バッド・バニーを「スペイン語と英語で下品な歌詞を持つラッパー」と呼び、トランプ氏を標的にしたものもあると指摘する保守派ポッドキャスターのコメントが添えられていた。
また、元レーシングドライバーで右派コメンテーターのダニカ・パトリック氏はXに「米国で最も視聴率の高いテレビイベントの一つで英語の歌がないのは許されるべきではない」と投稿した。
さらにスポーツ専門局ESPNの元ホストで、今年初めにホワイトハウスの「新メディア」席に登場したセージ・スティール氏は、バッド・バニーを「悪魔的」と呼び、「NFLの判断は理解できない」と付け加えた。
ヘッドライナーへの起用について、バッド・バニー自身はNFLが発表した声明の中で「私の人々、私の文化、そして私たちの歴史のため」と語った。
バッド・バニーの出身地プエルトリコはカリブ海にある米領。6月には、故郷で行われた移民・税関執行局(ICE)の摘発の様子を撮影した映像をSNSに投稿していた。(c)AFP