【9月25日 AFP】非常に強い台風18号(アジア名:ラガサ)で被災した中国広東省では25日、倒木やフェンスの倒壊など、被害への対応に追われた。

台湾で少なくとも14人の死者を出した台風18号は、24日に広東省に上陸し、香港でも被害が報告された。最大風速は時速145キロ(秒速約40メートル)に達した。

AFP記者は、陽江市周辺で倒れた木々や道路標識、散乱する瓦れきを確認した。住民たちががれきの片付けに追われる中、台風による死傷者について地元当局からの報告はまだない。

陽江市の人気の観光地である海陵島では、被災した飲食店で従業員の女性が水、泥、がれきで覆われた店舗内部を片付けていた。店舗は後方の屋根が崩壊し、一部は完全に吹き飛ばされていた。従業員の女性は「風がとても強くて、すべてが完全に引き裂かれたのがわかる」と述べた。

多くの地元住民は観光業で生計を立てているが、この女性は「国慶節の間はここで商売ができない」と嘆いた。

先に被災した台湾では、東部花蓮県でせき止め湖が決壊し、少なくとも14人が死亡した。当局は当初152人の消息不明を発表したが、その後100人以上との連絡が確認できた。

香港でも101人が公立病院で治療を受けたことが報告された。(c)AFP