【8月16日 AFP】(更新)パキスタン北部を襲った猛烈なモンスーン(雨季)によって引き起こされた地滑りと鉄砲水により、ここ48時間で死亡者が225人が増加したと、16日に国家災害管理局が発表した。

死者のうち211人は、山岳地帯のカイバル・パクトゥンクワ州で記録された。国家災害管理局によると、カシミール地方のパキスタン側支配地域でさらに9人、同国北部ギルギット・バルチスタン地域で5人が亡くなっている。

大半は鉄砲水や家屋の倒壊で亡くなっており、被害者には女性19人、子供17人が含まれている。負傷者は21人となっている。

カイバル・パクトゥンクワ州政府は州内各地の深刻な被害を受け、山岳地帯を災害地域に指定している。

数十人の死傷者が出たブネール地区の住民はAFPの取材に対し、「山が崩れるような大きな音がした。外に飛び出すと、あたり一帯が揺れて、まるで世界の終わりのようだった」と語った。

当局が「異常」と表現する夏のモンスーンが始まってから、パキスタンでは子供159人を含む500人以上が亡くなっている。

7月には、同国の人口2億5000万人以上のほぼ半分が暮らすパンジャーブ州で前年比73%増の降雨量が記録されており、前年のモンスーン全体よりも多くの死者が出ている。(c)AFP