【8月29日 東方新報】中国・ASEAN電子スポーツ産学融合拠点の契約調印および開所式が7月27日、中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の南寧市(Nanning)で行われた。この拠点は、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)のデジタル経済分野における協力を重視し、人材育成、研究開発、産業サービスを一体化した産学融合型のエコシステムの構築を目指すものだ。

本拠点は、中国のeスポーツ企業である星競威武集団(NIP Group)傘下の子会社「紅鯉文化伝播(以下、紅鯉文化)」が、広西チワン族自治区ビッグデータ発展局、南寧職業技術大学(Nanning Vocational and Technical University)、南寧学院と連携して設立した。広西を基点にASEAN諸国へと展開し、電子スポーツ産業における人材育成体制の構築と、質の高い発展モデルの創出が進められる見通しだ。

星競威武集団の董事長兼CEOである何猷君(He Youjun)氏は開所式で、「南寧は地理的優位性に恵まれ、政策面での追い風があり、ビジネス環境も整っている。デジタル経済の発展基盤も極めてしっかりしている」と述べた。そのうえで、「紅鯉文化と南寧市との緊密な連携を通じて、地域全体の電子スポーツ産業の高度化を推進し、ASEANを見据えた交流・協力プラットフォームを構築していきたい。産業チェーンの上流から下流までの優良企業や資源を集約し、電子スポーツエコシステムをさらに強固かつ拡大し、南寧のデジタル経済の質の高い成長を後押ししたい」と意気込みを語った。

南寧市は、中国の省都の中でASEANに最も近く、同地域との開放的な協力の前線・中枢都市としての役割を果たしている。現在、同市では電子スポーツや越境EC(電子商取引)などの産業振興に力を入れており、人工知能(AI)とeスポーツ、文化観光、商業の融合を深めつつ、ASEAN市場を見据えた電子スポーツの全産業チェーン構築を目指している。(c)東方新報/AFPBB News