7月の中国小売業景況感指数は49.6%に
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【7月21日 東方新報】中国商業連合会の発表によると、2025年7月の中国小売業景況感指数(CRPI)は49.6%となり、前月から0.5ポイント低下した。データによれば、「商品販売」「賃貸型ビジネス」「EC運営」の3つの分類指数は、それぞれ異なる動きを示した。なかでも、EC(電子商取引)関連の指数は依然として好不況の境界線(50%)を上回っており、業界の底堅さがうかがえる。
中国小売業景況感指数は、当月の小売業における業績見通しの変化を示す総合指標である。業種別に見ると、7月は3つの分類指数で明確な差異が見られた。商品販売業の指数は48.7%で、前月から0.8ポイント低下し、2か月連続で下落した。7月は夏休みシーズンに入り、実店舗による商品の販売が閑散期に突入したことで、商品販売系企業の景況感は弱まったと分析されている。
賃貸型ビジネス(テナント型店舗など)の指数は52.4%で、前月から1.1ポイント上昇し、拡大傾向を維持している。
レジャーや体験型消費などのシーンが多様化し、夏休みに向けたサービス消費が増加したことが、指数の上昇に寄与した。特に家族連れの外出需要が商業施設への来客数増につながり、テナントの入居率や売上アップを後押しした。
EC(電子商取引)関連の指数は50.2%で、前月から0.6ポイント低下したものの、3か月連続で拡大圏内をキープしている。
「618セール」(6月中旬の大規模オンライン販促期間)終了後も、EC企業の見通しは安定している。ただし、ECにおける物品売上高指数は49.5%と、前月比で2.3ポイント下がり、収縮領域に転じた。これは、集中的な販促シーズン終了後にキャンペーンの勢いが弱まり、オンラインでの商品売上の成長期待が低下したことを示している。
一方、オンライン上で販売されている商品の品目数を示す「総商品数指数」は51.0%で、前月から0.3ポイントの微減にとどまり、減少幅は縮小傾向にある。これは、今月のEC企業における在庫積み増しの姿勢が安定してきていることを意味する。(c)東方新報/AFPBB News