中国武術文化を広めるオーストラリアの武術学校
このニュースをシェア
【1月15日 東方新報】新年早々、シドニー西部郊外の「蓓蕾(Pei Lei)中華武術会」では、武具の激しいぶつかり合いと割れんばかりの拍手が絶え間なく響くなか、訓練生たちが熱心に練習に励んでいた。
同会の創設者・董蓓(Dong Pei)氏は、今年10月に中国四川省(Sichuan)峨眉山市(Emeishan)で「第10回世界カンフー選手権大会」が開催されることを踏まえ、オーストラリアチームの金メダル獲得を目指して、集中的なトレーニングを行っていると話す。
「蓓蕾中華武術会」は30年の歴史を持ち、その間、多数の優秀な生徒やコーチを育成し、中国武術や太極拳文化の普及において目覚ましい成果を収めてきた。
董氏は、2023年8月に峨眉山市で開催された「第9回世界カンフー選手権大会」で、彼女が率いるオーストラリアチームが金メダル1つ、銀メダル2つ、銅メダル8つを獲得したことを誇らしげに語った。
同会は長年にわたり、競技武術で優れた成績を収めているだけでなく、中国武術の継承と文化振興にも尽力している。現在、オーストラリア人を含む彼女の弟子5名が、楊式太極拳の6代目の継承者となっている。
同会の最初の弟子の一人であるオーストラリア人のヤコフ(Yakov)氏は「わが会はもはや単なる武術学校ではなく、団結と価値観共有のコミュニティです。中国武術の普及を通じてオーストラリアの多文化主義を豊かにしています」と紹介する。
董氏は「中国武術文化をより多くの人に理解してもらい、オーストラリアでの継承を促進したい」と抱負を語った。彼女は、5歳の子どもから88歳の高齢者まで幅広い生徒たちが武術や太極拳に情熱を傾けている姿を見て大きな喜びを感じている。
「生徒たちの熱意と根気が、私たちの武術会の活気ある発展を支えている」、彼女はこう語った。(c)東方新報/AFPBB News