【3月27日 AFP】中国電子商取引大手アリババ(Alibaba、阿里巴巴)の創業者、馬雲(ジャック・マー、Jack Ma)氏が27日、約2年ぶりに公の場に姿を見せ、中国国内の学校を訪問した。

 馬氏はアリババの提携企業などが東部杭州(Hangzhou)市に設立した学校を訪れた。学校の公式アカウントの投稿により明らかになった。

 元英語教師でもある馬氏は教師らと面会し、教室を見学した後、人工知能(AI)が教育にもたらし得る課題について語ったという。学校側の投稿によると、馬氏は「(AIチャットボットの)ChatGPTや同様のテクノロジーはAI時代の始まりにすぎない。われわれは問題解決のためにAIを使うべきであって、支配されてはならない」と述べた。

 馬氏は2020年10月、中国の金融システムは時代遅れだと発言。翌11月上旬に当局の指導を受け、以後公の場に姿を見せていなかった。

 その後、アリババ傘下の金融サービス会社アントグループ(Ant Group)が予定していた新規株式公開(IPO)が、直前になって中国の規制当局に阻止された。またアリババは独占禁止法違反で巨額の罰金を科された。

 馬氏は過去2年のうちにスペインのマジョルカ(Mallorca)島など世界各地で目撃されており、昨年の大半は日本に滞在していたとされる。(c)AFP