【3月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、ウクライナ南部クリミア(Crimea)半島を併合してから9年となるのに合わせ、同地の港湾都市セバストポリ(Sevastopol)を予告なしに訪問した。

 昨年2月のウクライナ侵攻開始以降、プーチン氏は半島とロシア本土を結ぶ橋を自らが運転する車で走行したことはあるが、半島自体に足を踏み入れたのは初めて。

 ロシア国営テレビは、プーチン氏がセバストポリのミハイル・ラズボザエフ(Mikhail Razvozhayev)市長と同席している映像を流した。

 市長はプーチン氏の訪問に先立ち、メッセージアプリのテレグラム(Telegram)で、同氏が子ども向け美術学校の開会式にオンライン参加すると予告していたが、「この歴史的な日に、大統領はセバストポリとその市民と共にいてくれる」と歓迎した。

 ロシアは2014年にクリミア半島で「住民投票」を実施した後、併合したが、ウクライナにも国際社会にも認められていない。同国のウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は今年1月、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)でオンライン演説し、クリミア半島の奪還を目指す考えを表明。これに対しロシアは、将来の和平交渉に半島問題を盛り込むことを拒否している。(c)AFP