【2月3日 Xinhua News】金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)はこのほど、中国の2022年の金宝飾品需要が前年比15・0%減の571トンとなり、直近10年の平均水準に比べ113トン減ったと明らかにした。特に、22年第4四半期(10~12月)の需要量は前年同期比28・0%減の127トンで、第4四半期として09年以来の最低を記録した。新型コロナウイルスが経済活動に影響を与えたほか、22年第4四半期に人民元建て金相場が5・0%上昇したことも消費者が様子見の姿勢を維持する要因となった。

 22年の金地金・金貨の需要量は218トンとなり、前年比で24・0%減少し、直近10年の平均水準を18・0%下回った。

 金宝飾品の需要は低迷したものの、一部に構造的な変化が見られた。WGCが発表した最新の報告書によると、新型コロナによる不確実性と人民元安を受け、消費者がリスクヘッジとして金宝飾品を購入する傾向がより顕著となった。中国人民銀行(中央銀行)の調査でも、中国の預金者の貯蓄傾向が過去最高を更新しており、こうした動向を裏付けた。これらの影響により、価格の透明性が高く、手数料も割安な金宝飾品の投資が人気となった。

 国内の金ETF(上場投資信託)保有高は22年末時点で51・4トン(金額にして30億ドル、210億元=当時のレートで換算)に上った。22年第4四半期は6・6トン(金額にして1億5700万ドル、26億元)が流出した(c)Xinhua News/AFPBB News