【1月24日 AFP】フィンランドのペッカ・ハービスト(Pekka Haavisto)外相は24日、同国は北大西洋条約機構(NATO)に、スウェーデンと共にではなく、単独での加盟を検討すべきだと述べた。スウェーデンをめぐっては、同国でイスラム教の聖典コーラン(Koran)に火が付けられた問題を受け、NATO加盟国のトルコがスウェーデンの加盟を支持しない可能性を示唆している。

 ハービスト外相は公共のフィンランド放送協会(YLE)に対し、「長い目で見てスウェーデンの加盟が阻害される事態が起きたのかどうか、状況を見極めなければならない」と述べた一方で、「今、一定の立場を取るのは早計」であり、両国のNATO加盟実現が「第1の選択肢」であることに変わりはないと強調した。

 その上で、「私の見立てでは(トルコの承認を得る際に)遅れが出るだろう。トルコで選挙が行われる5月中旬までは間違いなく続くだろう」との考えを示した。

 スウェーデンでは21日、極右政治家が、在ストックホルムのトルコ大使館前でコーランに火を付けた。

 これを受けてトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は23日、「スウェーデンはNATOへの加盟でトルコの支持を期待すべきではない」と警告していた。

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、スウェーデン、フィンランド両国は昨年、数十年にわたる軍事的非同盟方針を転換し、NATOへの加盟を申請した。両国が加盟するには、トルコを含む全加盟国による批准が必要となる。(c)AFP