【1月13日 AFP】スウェーデンの国営鉄鉱石会社LKABは12日、欧州最大のレアアース(希土類)鉱床を同国北部で発見したと発表した。欧州のレアアースの中国依存を軽減できると期待が高まっている。

 同社が採掘権を所有する鉄山のすぐ隣で発見された鉱床には、100万トン以上のレアアース酸化物が含まれるという。

 埋蔵量は欧州最大とされるが、世界的には大規模とは言えず、米地質調査所(USGS)による世界の推定埋蔵量1億2000万トンの1%にも満たない。

 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会(European Commission)の2021年の統計によると、EU域内で使用されているレアアースの98%は中国から輸入されている。EUは加盟国に対し、独自の採掘能力を高めるよう促していた。

 スウェーデンは今年、EUの輪番制の議長国となっており、これに合わせて欧州委員会の代表団が訪問した際に今回の発表が行われた。

 スウェーデンのエバ・ブッシュ(Ebba Busch)エネルギー・デジタル開発相は会見で「EUはこんにち、こうした原料を他国に依存しすぎている」と述べ、特にロシアと中国の名前を挙げた。「これを変えなければならない。われわれ自身が(グリーンエネルギーへの)移行に必要な原材料の供給について責任を持たなければならない」とも語った。(c)AFP