【12月10日 AFP】9日に行われたサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)の準々決勝でPK戦の末にオランダとの激闘を制したアルゼンチンだが、チームの大黒柱であるリオネル・メッシ(Lionel Messi)は、アントニオ・マテウ・ラオス(Antonio Mateu Lahoz)主審はこの試合で笛を吹くべきでなかったと批判した。

 日付が変わるまでもつれたルサイル・スタジアム(Lusail Stadium)での一戦では、オランダが途中出場したボウト・ベグホルスト(Wout Weghorst)の2発で終盤に2-2の同点に追いついた。特に2点目は、アルゼンチンのヘルマン・ペッセッラ(German Pezzella)のファウルで得たFKからの短いパスをねじ込む劇的ゴールとなった。

 メッシは「同点に追いつかれたとき、かなりの怒りを覚えた」と振り返り、「審判については話したくない。なぜなら、彼らはすぐさま非難したり、処分を下したりするからだ。でも人々は何が起きたのか見ていたと思う」と語った。

 さらに「国際サッカー連盟(FIFA)は見直しをするべきだ。自分の役割を果たせないような人材に、このような重要な試合で審判をさせてはならない」とし、「自分たちにとって素晴らしい展開ではなかったし、審判によって延長戦に持ち込まれてしまった。彼はいつも自分たちに厳しくする。(同点に追いつかれる前の)最後のプレーはファウルではなかった」と付け加えた。

 マテウ・ラオス主審はこの試合で(選手に対して)合計16枚のイエローカードを提示。オランダはダンゼル・ダムフリーズ(Denzel Dumfries)がPK戦終了後に2枚目の警告を受けて退場処分となった。

 アルゼンチンはメッシがナウエル・モリーナ(Nahuel Molina)の先制点をアシストした後、73分にPKを蹴り込んで今大会4得点をマークした。PK戦では、GKエミリアーノ・マルティネス(Emiliano Martinez)が最初の2本を止める活躍を見せ、ラウタロ・マルティネス(Lautaro Martinez)が決勝のキックを決めた。

「延長戦やPK戦は望んでいなかった」というメッシは、「いろいろなことが起きて、自分たちはかなり厳しい状況に陥ったが、これがW杯の準々決勝だ」とコメント。「自分たちの試合ではどのような試練に遭うか分かっていたし、それでも準決勝に進出できた。それは素晴らしいことで、感動的だ」とも語った。(c)AFP