【12月7日 AFP】ロシアのウクライナ侵攻を批判するリトアニアは7日、首都ビリニュスにある旧ソ連時代の記念碑の解体を開始した。

 解体されるのは、アンタカルニス(Antakalnis)墓地のソ連兵の彫刻6体で構成される記念碑。

 リトアニアは1991年に独立するまで50年間ソ連に占領されており、人口280万人の約5%をロシア系住民が占める。記念碑は、旧ソ連の対独戦勝記念日に当たる5月9日に毎年ロシア系住民が集まる場所となっており、占領時代を思い起こさせるものとなっていた。

 解体に対し、在リトアニア・ロシア大使館は「野蛮な行為」だと憤りを示した。

 一方、ビリニュスのレミギユス・シマシウス(Remigijus Simasius)市長は報道陣に「幸せな日、幸せな瞬間だ」「墓を壊しているわけではない」と述べた。

 国連(UN)は9月、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対し、政府と撤去反対派の間での論争が解決するまで、記念碑の撤去を差し控えるよう要請していた。(c)AFP