【12月6日 AFP】英国のオックスフォード大学出版局(Oxford University Press)は5日、今年の言葉に「Goblin mode(ゴブリン・モード)」が選ばれたと発表した。今回初めてオンライン投票が行われた。

 ゴブリン・モードは「悪びれず気ままに、怠惰に、だらしなく、欲深く」振る舞うことを意味するスラング。「in goblin mode(ゴブリン・モード中)」や「to go goblin mode(ゴブリン・モードに入る)」のように使われることが多い。

 今年は初めて、辞書編集者が選んだ三つの候補「ゴブリン・モード」「メタバース」「#IStandWith」について、オンライン投票を行った。2週間の投票期間中に30万人以上が投票し、「ゴブリン・モード」が圧倒的多数で選ばれた。

 2021年の言葉は「vax(ワクチン、ワクチンを接種する)」だった。

「ゴブリン・モード」は今年2月にソーシャルメディアで流行し、新聞や雑誌でも使われるようになった。悪びれずに気ままに過ごすという以外に、「社会通念や期待を否定する」ような行動を意味することもある。

「ゴブリン・モード」が流行した2022年は、多くの国で新型コロナウイルス対策として導入された外出制限が緩和され、前年よりも外出の頻度が増えた年だった。

 オックスフォード出版局は「『普通の生活』に戻りたくない人や、ソーシャルメディアに投稿されるますます手が届かなくなりつつある美の基準や、持続不可能なライフスタイルに反発する人たちに広がるムードを捉えているようだ」としている。

 同出版局は、オックスフォード英語辞典(Oxford English Dictionary)を手掛けている。毎年恒例の「今年の言葉」には、「過去12か月の風潮、雰囲気、または大きな関心が持たれた出来事」を反映すると同時に、「後世に残る文化的な重要性を持つ言葉になり得る」ものが選ばれる。(c)AFP